オンラインでも、導入の経緯や日々の使い方を詳しく聞くことはできます。移動が不要なため、複数拠点の担当者に参加を相談しやすい面もあります。ただし、画面越しでは表情や周囲の状況をつかみにくく、対面と同じ進行で十分とは限りません。
準備では、会議ツールの操作だけでなく、誰が話すか、どう記録するか、写真や補足資料をどう揃えるかを考えます。取材後の原稿を想像しておくと、接続できたところで準備が終わるのを防げます。

会議URLと一緒に、当日の進め方を送る
案内には、開始・終了時刻、参加する人、主な質問の流れ、緊急時の連絡方法を添えます。取材先の環境でツールが利用できるか、外部会議への参加に手続きが必要かも、事前に確認します。自社が普段使っているツールだから相手も使える、と決めないようにします。
録音・録画をする場合は、記事作成に用いることと、記録の扱いを伝えて了承を得ます。会議ツールに録画機能があるかだけでなく、誰の端末で記録し、担当者が後で読める・聞ける状態にするかまで確かめます。
自動の文字起こしを使う場合も、固有名詞や専門用語、話者の対応をそのまま正しいと扱いません。記録を原稿の根拠として使うには、元の発言と照らし合わせる工程が必要です。
最初に音声と参加者の役割を確かめる
取材の冒頭では、互いの声が聞こえるかを確認し、参加者の名前と担当業務を紹介してもらいます。一台の端末から複数人が参加する場合は、発言者が分かるよう、最初に名乗ってから話してもらうなどの方法を相談します。
進行役は、質問の相手を具体的に呼びます。「皆さんどうでしたか」より、「選定を担当された方に、当時の比較条件を伺いたいです」と伝えたほうが、誰が話すか迷いにくくなります。ほかの参加者の補足は、一人の話が区切れてからお願いします。
取材する側の人数にも注意します。自社の営業、製品担当、制作担当が次々と質問すると、顧客は同じ話を繰り返すことになります。基本の進行役を一人決め、追加質問はメモや合図で取りまとめるほうが会話を保ちやすくなります。
画面共有は、話を具体的にするために使う
運用の流れが言葉だけでは分かりにくいとき、資料や画面を見せてもらうと理解が進みます。ただ、説明用に見た画面が、そのまま掲載できる画像とは限りません。記事へ載せたい場合は、公開用の素材として改めて提供を相談します。
顧客の実データや機密情報が入る可能性があるため、無理に操作をお願いしないようにします。デモ環境、公開済み資料、簡単な業務の図など、説明の目的を満たせる方法を選びます。
画面上で指し示された箇所は、音声だけを聞き直すと分からなくなります。「この一覧の承認状況の列ですね」など、対象を言葉でも確認します。取材メモには、見せてもらった資料名と、説明された内容の対応を残します。
通信が途切れたら、推測で話をつながない
音声が欠けた箇所は、その場で聞き直します。特に「導入前と導入後」「対象部署」「数値」「否定の表現」は、少し聞き落とすだけで意味が変わります。会話を止めるのを遠慮して、原稿で都合よくつながないようにします。
途中から接続が不安定になった場合は、残りの質問を絞り、追加確認の方法を相談します。別の端末へ切り替える、音声のみで続ける、後日短い補足の時間を取るなど、その場で可能な選択肢を探します。終了時刻を延ばせると決めつけず、相手の予定を確かめます。
記録の保存に失敗したと分かったときも、取材の記憶だけで発言を再現しません。手元のメモで確認できる事実と、不確かな発言を分け、必要な範囲を顧客へ再確認します。
記事に使う写真は、別工程として準備する
会議画面のスクリーンショットを顔写真の代わりにするなら、その使い方と写り方を事前に相談します。画質や構図の面で、Web記事には使えても印刷用PDFには合わない場合があります。顔写真や業務風景を支給してもらうか、別日に撮影するかも検討します。
写真なしで作る選択もあります。その場合は、公開を認められた画面、業務フロー、導入前後の作業の違いなど、内容を補う材料を考えます。オンライン取材を選んだ理由と、記事に必要な素材を、最後まで切り離さずに準備します。
外部への依頼を検討している方は、導入事例制作のサービス内容をご覧ください。